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脱税摘発の現場から

実際の相談事例や体験をもとに、税務調査の実態や税制の抜け穴、立会いの仕方等を、山根治公認会計士・税理士が解説。税理士必見!
 【解説】山根治公認会計士・税理士

【第二部】税務署なんて恐くない!

6. 恐さの正体 (2011-01-25)


はじめに

 『警察は何でもないのに、税務署だけは苦手だ』
 『税務署の前を通り過ぎるのもイヤだ。鳥肌が立ってジンマシンになりそうだ。』
 『税務署からの封書は封を切るのもイヤになってしまう。疫病神からの手紙のようだ。』

 このような思いをしている納税者が思いのほか多いのは驚くばかりだ。中には、嫌いだ、あるいは憎いといったことを通り越して、

 『税務署員をブッ殺せ!』

などと物騒なことを言い出す御仁もいるほどである。私が実際に体験したところでは、ある国税局の資料調査課に襲われた納税者が怒り心頭に発し、車のトランクに日本刀をしのばせて、

 『アイツらを叩っ切ってやる!』

と息巻いていたことがあった。何人かウジ虫を殺した上で、自らも命を断つというのである。納税者の顔付きは真剣そのものであり、本当に実行しかねない雰囲気であった。

 税務署と国税局に騙されて会社をつぶされ、自らも破産に追い込まれた納税者が、抗議の遺書を懐にして東京国税局まで出向き抗議の自殺をした痛ましい事件は記憶に新しい(ある社長の自殺ハニックス工業事件の真相参照)。

 税務署が何故これほどまで憎まれたり、嫌われたりするのか。国家として必要不可欠な税収を確保するための公的機関が、何故これほどまで忌み嫌われるのか。

 私の考えるところ、納税者の立場からすると何をされるのか分らない不安と恐さが根底にあるようだ。自分達は決して間違ったことはしていないつもりなのに、なにやかやとケチをつけては税金をふんだくる。その上に、脱税だ、犯罪だと言い募っては平気で脅しあげる。税収の確保と法の厳正な執行という大義名分を振りかざして、傍若無人の振る舞いをする、いわば無法者の集団であるかのように受け止めているのである。

 そのような言い知れぬ不安と恐さがある上に、実際に税務調査が始まってみると案の定、訳の分らないことを言い立てて税金をとろうと必死になって噛み付いてくる。まるでタチの悪いカミツキ亀かガラガラ蛇のようだ。極めつきの性悪女(しょうわるおんな)顔負けである。

 いくら説明しても馬耳東風、強引に修正申告を迫ったり(これを修正申告の慫慂(しょうよう)という)、問答無用とばかりに一方的に追徴したり(これを更正という)する。商売人にとっては命に匹敵するほど大切なお金を、理不尽なやり方で強引に召し上げては平然としている。

 このような状況に置かれた納税者が、税務署に対して不信感を抱き、憎悪の念にかられるのは、当然といえば当然のことだ。

 以上のような税務署のやり方は、決して例外的なものではない。むしろ一般的に行われていることであると断言しても差し支えないほどである。ことに、強制調査である査察と査察に準ずる料調(国税局資料調査課による税務調査)にあっては顕著である。

 本稿は脱税摘発の現場からの続きとしての論考であり、

  1. 税務署の恐さの原因を明らかにすると同時に、
  2. 税務署に真正面から対峙する方策、つまり税務調査の立会いの要諦

を明らかにする。


恐さの正体-トリック

 一般の人が社会生活をする上で警察に怯えたり恐がったりすることはない。現実に罪を犯さない限りビクつくことはないからだ。

 ところが税務署だけは違っている。罪など犯した意識が毛頭ないにも拘らず、脱税という犯罪に直結する(あるいは、税務当局がそのように思い込ませている、もしくは、納税者が思い込んでいる)税務調査によって、多額の税金を追徴された挙句、脱税犯の汚名さえ着せられかねないからである。

 何をされるか分らない。考えも及ばない屁理屈をつけてお金を強奪するばかりか、脱税犯という犯罪人にされかねない。これでは組織暴力団と何ら変るところがない。変らないどころではない。暴力団より悪質だ。強大な国家権力が付与されており、理不尽な裁量によって、国民の財産を剥奪したり、脱税の摘発をするからだ。いわば暴力団に国家権力を与えたようなものだ。

 このような状況下にあって、納税者が税務署に対して不信感を抱き、憎悪の念にかられるのはごく自然の成行きだ。言い知れぬ不安と恐さを持ち続けざるをえない、残念ながらこれが日本の現実だ。

 不安とか恐さの原因は何か。恐さの正体は何であるか。

 ズバリ、税務署が行なうインチキだ。トリックと言ってもいいかもしれない。ゴマかすのである。マジシャンのようにトリックを仕掛けて、ドサクサに紛れて国民から税金を騙し取り、脱税犯の烙印を押すのである。

 税理士をはじめ、ほとんどの納税者は税務調査の段階でこのようなトリックに気がつかない。あるいは、税理士は気がついていたとしても知らないフリをしている。裁判に移行して初めて納税者が気がついたとしても、手遅れである。検事はもちろんのこと、ほとんどの弁護士、裁判官が税金の実務と理論に無知であり、納税者として打つ手がほとんどないからだ。ことに、数字のオンパレードである事実認定に至っては、まともに数字を読める法曹人がほとんどいない。弁護士も検事も裁判官も、数字を読むことができないのである。このような無知蒙昧の人達によって、暗闇の裁判が進行していくというわけだ。

 従って国税当局のインチキがそのままエスカレータ式にまかり通ることになる。「脱税は社会の敵」と題するパンフレットを国税庁は用意しているが、その中で脱税事件の有罪率は100%と豪語してはばからない。もっともこの100%というのは明らかな誤りである。私の査察事件(冤罪を創る人々参照)をはじめ、私の知っているだけでもいくつもの無罪のケースが存在するからである。私の場合は、裁判官はなんとか有罪にしたかったようであるが、余りにもオソマツな立件内容であったために、有罪にしようにもできなかったといったところが真相だ。しかも、裁判の論点が架空売買であるか真実の売買であるかの一点だけであったので、税務とか計算に疎(うと)い裁判官でも理解できたのであろう。

 巧妙なトリックに気がつかないで、アレヨアレヨという間に事が運び、気がついたときには多額の税金を負担することになったり、場合によれば脱税犯として刑事法廷に引っ張り出されることにもなる。

 このような訳の分らない一連のことがらが、いつ何時自分にふりかかってくるかも分らないとすれば不安にもなり、恐くもなろうというものだ。


恐さの正体-ユーレイの正体見たり枯尾花

 トリックには必ず「ネタ」がある。人の目を晦(くら)まし、いかにももっともらしく見せかけようとも、所詮ゴマかしである。インチキには必ず仕掛があるということだ。

 かつて私は、ホリエモンの錬金術を執筆し、ホリエモンこと堀江貴文氏のインチキの仕組みを解明した。この異形の人物は、トリックを使って自分の会社を上場させ(インチキ上場)、上場後も数々のトリックを用いて多額のお金を不正に入手した。騙されたのは一般投資家だけではない。日頃もっともらしいご託宣を垂れている学者や評論家、更には時の政権政党であった自民党まで騙されて、あろうことか総選挙のシンボル候補にまつり上げる始末であった。国民に目眩ましを投げつけ、怪しげな政策をゴリ押しした小泉政権ならではのことである。自民党はその時の総選挙で勝ちはしたものの、最後の徒花(あだばな)、その後ほどなく政権の座を明け渡すことになった。

 数々のトリックが判明し、白日のもとに晒されるに及んで、堀江氏率いるライブドアは、急激に力を失い、その後あっけなく空中分解の途を辿り、自滅した。詐話師が創り上げた蜃気楼の末路である。

 税務署についても同じことが言える。強大な国家権力を振りまわし、傍若無人の振る舞いをしている背景に、納税者を欺くトリックが存在しているとしたら、納税者としては最早不安を覚えることも恐れを抱くこともない。テキの正体をしっかりと見きわめて反撃に転ずればいいからだ。

 国家権力によるインチキ、-納税者にとってトンデもない背信行為であるばかりではない。極めて悪質な犯罪行為そのものであるといってよい。

 このインチキの構図は、先般白日のもとにさらされた大阪地検特捜部のインチキの構図と同一のものだ。「冤罪製造機関」-秋霜烈日などとイキがり、正義の砦などと言って胸を張っていた検察が、あろうことか犯罪者集団の様相を呈しているように、徴税権力として文字通り泣く子を黙らせるほどの力を行使してきた国税当局も同様に、犯罪者集団として指弾されなければならないということだ。

 これらのことについては、すでに6年前に冤罪を創る人々で個別、具体的に明らかにしたところである。その際、責任の所在を明確にするために、筆者である私は実名を用い、公職にあってインチキに加担した人物についても敢えて実名を用いた。国税関連、検察関連、それぞれ15名が、いつどのような不正を行ったか事実に即して克明に記したものだ。

 その後、数多くの事例に接することによって、税務署におけるインチキ体質が蔓延していることを益々確信するに至っている。

 ユーレイの正体見たり枯尾花-、これこそ国税当局のインチキの正体だ。とりわけ税務調査におけるインチキの構図が判明すれば、コトは簡単だ。インチキの全てを白日のもとに晒すだけでよい。ユーレイをはじめとするモノノケが白日のもとで神通力を喪失するように、国税当局のインチキ権力もまた、力を失い、自滅していくことになるだろう。


インチキの野放しとチェック・システムの欠如

 税務署のインチキはまず税務調査に始まる。現場の担当者がたとえインチキの調査を行ったとしても内部のチェック・システムが働くことはなく、そのまま課税処分(もしくは決定)へとつながる。

 税務署の処分に納得できない納税者には、建前としては一応の救済措置が用意されている。処分を行った、税務署長に対する異議の申立てだ。この異議の申立て、処分をした同一人物が判断を下すのであるから十中八九、却下される。ドロボーとか詐欺師が自らの非を自発的に認めるわけがない。

 最近のことであるが、東京国税局資料調査課が関与した怪しげな課税処分(脱漏所得と称して11億円)に異議申立てをしたところ、所轄税務署長は開き直って苦しい弁解に終始し、嘘の上塗りをした事例があった。インチキは所詮インチキだ。いくら糊塗しようと思ってもしきれるものではない。下手な弁解をすればするほどボロが出て、泥沼にはまり込むのがオチである。 私の記事(ホリエモンの錬金術に噛み付いたホリエモンこと堀江貴文氏が、下手な弁解をしたばかりに自ら墓穴を掘る羽目に陥ったのと同断である。「ホリエモンの錬金術」においては上場詐欺について疑惑の指摘にとどめていたのが、私を攻撃しようとするあまり、堀江氏がポロポロと新たな事実を自白するに及んで単なる疑惑ではなくなり、上場詐欺が疑惑の域をこえて事実として明確に証明されることになったからだ(検証!ホリエモンの錬金術参照)。

 次の救済措置は不服申立てだ。国税不服審判所に対する審査請求である。

 これは先の異議申立てより少しだけ増しといった程度のもので、インチキが是正されることは期待薄である。審判官が国税からの出向者か、もしくは国税の息のかかった人達で占められており、独立性に疑義があるからだ。

 審査請求が却下されると、次は裁判に移行する。

 税金をめぐる裁判は、国を相手にするもので、納税者が勝つ見込みはほとんどない。とりわけ刑事事件である脱税については、国税庁が有罪率100%と豪語(国税庁 6 査察事件の一審判決の状況参照)しているほどだ。

 何故か。その理由は2つ。

 一つは、裁判所が国家の代理人である国税当局の下した判断と異なる判断をしようとしない傾向にあることだ。三権分立が形骸化していると言ってよい。

 二つは、裁判官の能力の問題である。税金をめぐる裁判の内容を十分に理解している裁判官が皆無に近いということだ。よく理解できないにも拘らず、何でも知っているふりをして判決文を書いている。まるで落語に出てくる粗忽長屋の隠居である。何でも知っており、答えられないことはないと、日頃人に吹聴している手前、珍答、奇答を繰り出す人物だ。

 この隠居、落語の世界では愛すべきキャラクターであり、ただ笑っていればいいのであるが、現実に人を裁く裁判官が長屋の隠居ではたまったものではない。しかし、恐ろしいことにそれが現在の日本の税金裁判の現実だ。

 最近の事例としては、大阪国税局が計算をゴマかして6億円も課税価格を水増ししているケースがあった。第一審では全く問題にされることがなく、弁護人の対応が拙(まず)かったこともあって、国税のインチキがそのまま判決となっている。裁判官が、間違った査察官調書を正しいものとして鵜呑みにした結果である。

 ところでこの査察官調書なるシロモノ、いかにももっともらしい体裁にはなっているが、いかがわしいものが多い。自分達が勝手に思い込んだ「脱税ストーリー」のツジツマを合わせるための作文であり数字合わせだ。厳格な検証に耐え得ないものが多いのである。

 このように、発端となる税務調査の結果は、事実上、チェック・システムが働くことなく、そのまま最終結論になることが多い。チェック・システムの欠陥であり、欠如である。

 従って、出発点である税務調査とその対応が重要な意味合いを持ってくる。税務調査にキチンとした対応をすることが、納税者にとって極めて重要であるということだ。


»「7. 税務調査の立会い1」へ続く


目次

【第一部】脱税摘発の現場から
1. 暴力装置としての徴税権力(2010-10-05)
2. 最近の相談事例(2010-10-05)
3. 隠れマルサ-料調の実態(2010-10-05)
4. 脱税・冤罪事件の3つの原因(2010-10-05)
5. 税制の抜け穴(2010-10-05)

【第二部】税務署なんて恐くない!
6. 恐さの正体(2011-01-25)
7. 税務調査の立会い1(2011-01-25)
8. 税務調査の立会い2(2011-01-25)


※「間違いだらけの税務調査」のご利用にあたっては、必ず注意事項をお読み下さい。

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