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冤罪を創る人々: ミラーページ (著者:山根治公認会計士・税理士

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072 被疑者面前作成調書 ― 被面調書 (2005-01-11)

五.検察官中島行博の生活と意見

1)被疑者面前作成調書 ― 被面調書

一、 検察官が被疑者を尋問して作成する供述調書のことを、検察官面前作成調書略して検面調書という。度々述べたところである。
 考えてみれば、被疑者は全く同じ時間だけ、検察官と向き合って、話しをしたり問答したりしているわけである。検察官が作成する検面調書があるならば、被疑者が作成する調書があってもおかしくはない。

二、 私は小さい頃から人の話を聞くのが大好きであった。とりわけ私と違った生活をし、異なった人生経験をもった人に接すると眼が輝いたものである。
 検察官中島行博の場合もそうであった。現職の検事なるものに接したことが全くなかったのである。
 もっとも元検事で弁護士をしている人種には、今まで4人だけ接したことがある。ヤメ検といわれる人達で、どういうわけか私が知っている4人全てについて、余りいい印象が残っていない。
 民事に疎く、やたらに顧客の顔色をうかがう男であったり、闇世界にどっぷりとつかり、その手先となって糊口をしのいでいる男であったりした。
 中島行博との出会いは、もちろん私が望んだものでもなければ、中島が望んだものでもなかった。
 たまたま、私が極悪非道な会計士であり、中島が経済通の新進気鋭の検事であったことから、二人の出会いが生じたのである。

三、 中島の一挙手一投足が私には新鮮であった。彼はまた自慢話が得意で、私が合の手を入れると彼の話は際限なく続いた。
 独房に放り込まれている私には話し相手がなく、その意味からも中島はまことに貴重な存在であった。
 検察官中島の取調べ自体は、概してうっとうしく、ときには胃の痛むこともあったが、一方で、彼との話し合いの時間を楽しみにしているもう一人の私がいたようである。

四、 私は、主に松江刑務所取調室で40日の間、検察官中島行博と接し、面談した。彼の話した内容は、ほゞ正確に私の獄中ノートと彼の作成した検面調書に記されて残っている。
 ノートと調書とを改めて読み返し、中島を中心にしてまとめてみることにした。題して、「検察官中島行博の生活と意見」、公認会計士であった私の作成になる、いわば被疑者面前作成調書、略して被面調書といったところである。
 ただ、この調書は、中島行博が私に語ったことのみをベースにしており、真偽についての裏付け調査は一切行っていない。

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